忘れもしない2017年。
我々の演奏動画をアップしたところ、イタリアはサルデニア島で大変バズりました。(現在では16万回再生!)
特殊発声合唱「テノーレス」の本場の人たちに、大変好意的に受け止めてもらえたことで、思い切ってサルデニアに行って、本場の専門家の声を生で聞こう!あわよくば教えを請おう!という機運が合唱団内で起きました。
。。。
そもそも、イタリア・サルディーニャ島には、特殊発声合唱「テノーレス」と呼ばれる、男性の4声合唱が存在します。
ユネスコの無形文化遺産にも登録されていることからも分かる通り、とても古い伝統を持ち、一説によると、紀元前から存在しているとか。
このテノーレスが面白いのは、4声合唱のうち、下2つのパートが、トゥバのホーメイ&カルグラとよく似た、仮声帯発声を使っていることです。
それによって、普通の合唱の響きとは全く異なる、まるでバグパイプのような、または、パイプオルガンのような、とても不思議な音色になるのです。
私が初めてテノーレスを民俗音楽の師匠である江波戸昭先生に教えて頂いた時には、その響きの面白さと、その時すでにやっていたホーメイ・カルグラと同じテクニックだ!という気づきもあり、「絶対にいつか、これを日本で再現してやるんだ!」と決意したことを思い出します。
ですが、このテノーレス、仮声帯発声特有の見事な分厚い声で、合唱しているものだから、誰がどのパートの、どんな旋律を歌っているのか皆目検討が付きません。
ですが、ある日、本場テノーレスのあるグループが、各パートを分解して解説する動画をyoutubeにアップしているのを見つけたのです
とはいえ、日本にはテノーレスを指導してくれる人は1人もいません。なので、そこから興味ある生徒さんを募り、試行錯誤しながら真似していったのでした。
その後、定期的に練習会を行えるまでに合唱団を育て、引き続き試行錯誤しました。ただやはり、合唱の専門家の助けが必要だということで、専門家の協力を仰ぎ、しばらく一緒に試行錯誤しました。
で、その試行錯誤の成果として、我々の演奏動画をSNSにアップしたところ、サルデニアの人たちに発見され、一夜のうちにバズり、その好意的な反応に気を良くして、「本場、サルデニアに行こう!」という機運が合唱団の中で起きたのは、冒頭で書いた通りです
だけど、ここからがまたとても大変でした・・・
だけど、どうやって行って、行ったとして、一体誰を頼ればいいのか?
なので、とりあえずFacebookで、サルデニアに行くことにした!という報告をサルデニア人に向けて行いました。
すると、信じられないことに、いくつかのテノーレスグループや、地元の伝統音楽グループからメッセージをもらいました。
Google翻訳を頼りに、それらの方々や、私たちがお手本にしたグループにも連絡を取り、手探りに手探りに、何とか行程を決めました。
もっと信じられないことに、向こうでライブもやらせて貰えることに(!)
ただ果たして、本場で外国人である我々が本番の人たちに向けてテノーレスをやって良いのか・・・
物凄い葛藤がありましたが、こんな機会は滅多に無さそうなのと、思い切ってやる事にして、
折角だから、記録も残したいということで、運転手兼カメラマンも確保し、その方の交通費とギャラを捻出するために、クラウドファンディングを2回実施。(返礼品の送付を含め、これがめちゃくちゃ大変だった・・・)
そうやって、いざサルデニアに出発したのが2019年2月末。
他国の伝統音楽に長年携わっていると、伝統音楽は、その国のアイデンティティと深く結びついているので、ナショナリズムと関係する事がよくあります。
もっと端的に言うと、
「外国人なのに、何で俺たちの宝を気軽に演奏しているんだ?」
と言われる可能性が常にある、という事です
だから、SNS上では好意的に受け止められても、いざ本国の地を踏んだら上記のようなことを言われる可能性も皆無ではないな、と思っていましたし、同行する団員やスタッフにもそのように伝えました。
で、ほぼ全ての行程を終え、いよいよ最後の本場でのライブだけが残されました。
一体、誰が日本人の歌うテノーレスを本場サルデニアで聞きに来るんだろうか?
客の入りを心配しながら、会場に行き、リハーサルをして、いざ開演すると、、、、
もともとあまり大きくないお店だったとはいえ、立ち見がぎっしり入って満席。さらには、店内に入れなかった人たちで、外にまで大勢のひとだかり、、、!!!!
その数があまりにも多かったので、終演後、外でも少しだけ演奏しました。
さらに、帰国後、私たちがサルデニアの路上で演奏した様子を、その場に居合わせたサルデニア人が動画でアップしたところ、なんと70万回再生を記録しました。。。。!!!
このように、私が0からほぼ独学で育てた合唱団が本場で大変評価して頂き、自分のやってきたことが正しかったんだ、と体感することができた、とても嬉しい体験となりました
また、個人的には、2つクラウドファンディング、全ての航空券、宿の手配と予約、行程決めなど、現地の人たちへの交渉など、これまた私がほぼ独力でやったので、本当に報われました気持ちになりました
でも、次回、行く機会があったら今度はちゃんとツアー会社に頼みます笑
こうやって思い返すと、サルデニア遠征は、私の特殊発声コーチとしての経験・実績・人脈・ノウハウが結集した、大きな成果の一つとなりました。
そして、外国の伝統的な民俗音楽の特殊発声を習得する大変さが、少しご理解頂けるかと思います。
外国の伝統的な民俗音楽はポピュラー音楽ではないので、この情報化時代においても、ネットに情報がほとんどありません。
また、資本主義以前の音楽なので、実はお金を出せば何とでもなる、というものでもありません。何よりも、教え方も確立されていないのです。
そんな外国の伝統的な民俗音楽であるテノーレスをほぼ独学で習得した、と簡単に書きましたが、サルデニア遠征の時点で、私のキャリはすでに20年でした。
逆に言うと、20年のキャリアがなかったら、ここまでの成果を得るのは難しかっただろうな、とも思います。タイミングが良かった。
このページでの以下に書いている内容は、実はこのようにして苦労して、時間をかけて、手に入れた経験・知見・情報を日本語でわかりやすく解説しています。
私の特殊発声コーチとしての活動名を、声の大学=コエダイと呼んでいるのは、「大学」をつけるに値する情報を提供したいという、自分自身への戒めと同時に、「大学」と呼んでもいいのでは?という自負も自分にあるからです。
先日、ヒューマンビートボクサーのOさんという方から下記のような質問がありました
「(ヒューマンビートボックスの)”喉ベース”と(ホーメイの)”カルグラ”は同じもの」
という内容の情報を見かけることもあり、混乱しています。そこで、WILLY先生が喉ベースとカルグラの違いについて、どのような考えをお持ちか伺いたいです。
とても良い質問だと思ったので、私は下記のように返信しました。
「仮声帯発声」という点においては、つまり、声帯と仮声帯を同時に鳴らし、声帯の音程に対して、仮声帯の方が1オクターブ以上低い、という点に関して、両者は同じです。
ただ、両者においては大きく違う点があります。それは、それらが”使われる目的”です。
なので、練習の方向性、重要視しているポイント、見ているポイント、が全然違います。
トゥバのホーメイは、「型」がハッキリしています。
それはカルグラが使われる曲だったり、伝統の伴奏楽器だったり、カルグラの音色にも、”トゥバっぽさ”を求められます。また、独特の方法で、倍音をコントロールする=倍音唱法であることもトゥバっぽさと言えるでしょう。
それに対して、喉ベースが使われるヒューマンビートボックス(以下HBB)は、ある程度の型はありつつも、でもその型は流行にも左右され、流動的で、そして、型よりも、オリジナリティに基づく、
創造性、つまり型に対しての「技」が評価されているように感じます。そうすると上述の、練習の方向性、重要視しているポイント、見ているポイント、が全然ちがってくるのが分かると思います。
結論としては、仮声帯発声という点では、カルグラと喉ベースは同じですが、トゥバのカルグラ、という点で見ると、喉ベースはやはりヒューマンビートボックスというジャンルの1テクニックであって、トゥバのホーメイとは結構違うなあ、というのが私の意見です。
私たちが聞く全ての音楽において、その土地・時代の影響を受けない音楽は存在しません。
喉ベースはヒューマンビートボックスの1テクニックですが、そもそも「ヒューマンビートボックス」は、ニューヨークのゲットーと呼ばれる、貧困層が主に住むエリアの黒人たちが、機材が買えない代わりとして、口でリズム機器・楽器の代わりにしたことが発祥だと言われています。
なので、同時期に同地域で生まれたヒップホップの一部としてスタートしました
つまり、スタートは、ヒップホップのための「ドラムマシーンの音マネ」でした。
その後は、”現代”という、インターネットで、容易に情報を手に入れられる時代の、自由に練習できる土地の人たち(主に先進国や、急速に発展している国)によって発展しました。
なので、地域の広がりにつれ、ヒップホップの形式は多少は残しているものの、当初のヒップホップのテイストはだいぶ薄れている感じです。今後もその傾向は続いていくでしょう。ただし、機械や楽器の音真似、という基本コンセプトは変わっていません。
それに対してホーメイは、アルタイ山脈周辺に住む民族の間で民謡・民俗芸能として、口伝で現在まで伝えられています。
ホーメイの発祥に関しては色々な説がありますが、風などの自然音や家畜などの動物の声真似という説が私には一番しっくりきています。
また、これも諸説ありそうですが、ホーメイの歴史は少なくとも200年ぐらいはあるのでは、と言われています。(個人的には、カルグラはもっと古く、”喉詰め”は、カルグラに比べて新しいのではないかと推測していますが)
◆
このように、発声で使っている箇所としてはほぼ同じだけれど、スタート地点から辿ってきたプロセス、その全てが異なるため、似たような楽器だけども、音色や演奏のテイストがかなり異なるため、「喉ベースとカルグラは同じ」と表現するのは、正直なところ、ちょっと解像度が低い、乱暴な表現だと思います。
別モノとして捉えた方が正確だし、その方が、ミュージシャンとして、より豊かな音楽性が得られるし、そもそもホーメイの習得においては、そのように考えた方がトゥバっぽい音色に、ちゃんと近づけると、私は考えます。
◆
そして、ヒューマンビートボックスとホーメイには、テクニックにおいて大きな違いが一つあります。いや、ヒューマンビートボックスに限らず、実は、世界中を見渡しても、ホーメイにしか無いテクニックが一つあります。
それが何かと言うと、
「あれ?”喉を詰めた”ような声って、アメ横のオジさんとか、浪曲師の一部でも使ってるよね?」と思うかもしれませんね。
実は、単に喉を詰めたテクニックと、ホーメイの”喉詰め”全く別モノです。
それは”仮声帯”発声であるという点と、それによって、倍音をコントロールすることに特化している、という2つの点においてです。
しかも、この2つの点は、それぞれ難易度が高い、にも関わらず、ホーメイはその2点を組み合わせていることで、難易度をウルトラCに上げているし、だからこそ他で類するものが見られないのだと思います。
そしてトゥバのカルグラを本場っぽくするためには、この「喉詰め」「倍音コントロール」が重要なポイントでもあるのです。
ただ、忘れてはならないのは、この難易度は、他のジャンルの比較において、そして、トゥバの外に住んでいる私たちにとっては難易度が高い、ということであって、
本場トゥバでは、ホーメイはあくまでも”民謡”であり。つまり、コツを掴めば、老若男女、誰でもできる。
だからこそ、最近では、日本人を含め、非トゥバ人で、ホーメイが上手な人が少しずつ現れているのです。
では、ホーメイ習得の「コツ」は何か。
この「コツ」はあまり知られておらず、でも知らないと、なかなかトゥバっぽいホーメイ習得につながらない、重要な「コツ」です。
まず最初に、このコツについては、レベルはあまり関係ない、ということをお伝えしたいと思います。
なぜかというと、つい最近、もっと具体的に言うと、私自身もこのコツを再認識することで、レベルアップできたからです。
◆
昨年の夏頃、私が主催するコエダイの合唱コースの定期演奏会を行いました。
私は、上記のイタリア・サルディーニャ島の、特殊発声合唱「テノーレス」の、一番の低音Basso(バッソ)を担当しました
Bassoで使われるテクニックは、カルグラと全く同じ「仮声帯発声」です。
テノーレスのBassoは、カルグラに比べると、かなりキーが高く、また、旋律の音程の上下がほとんどありません。そしてかなりデカイ声量が要求されます。
自分にあってないキーで、音程がずっと変わらない。しかもそれを大音量で発声し続ける。こういう歌は、喉にとても負担をかけます。
そして、その定期演奏会は「テノーレス」がテーマでしたので、5、6曲ぶっ続けで歌いました。
リハーサルや自主練習含めると、数日間毎日、数時間ぶっ続けでテノーレスのBassoを練習し続けました。
その結果、
仮声帯が枯れたのです・・・!!!
「仮声帯も使いすぎると枯れるんだ・・・」
と、24年の特殊発声パフォーマーとしても初めての経験に大変驚きました。
ただ、もっと大変だったのはその後。
なんと、ホーメイ、特に「喉詰め」発声が全然出なくなってしまったのです。
その後、少しずつ回復はしていくものの、なかなか元どおりになりませんでした。
それでも何とか誤魔化し誤魔化し活動しましたが、いよいよ何とかしないと不味いな、、、
という事で、私は今ままでにやったことがないことを、思い切ってやりました。
それは、プライドを捨て、私よりもホーメイのキャリアが短い友人にレッスンを受けた事です。
彼はホーメイを始めたのが私より遅かったとはいえ、今や日本で一番のトゥバのホーメイの専門家です。(あ、ちなみに私は、ホーメイに24年間取り組んできましたが「いろんな伝統民俗音楽の特殊発声の専門家」なので、上記の友人のようにホーメイだけ、をやっている訳ではありません)
すると、今までの不調が嘘だったかのように、ホーメイが完全に復活しました。
いや、復活どころか、私のキャリア24年間の中で一番、ホーメイが出るようになりました。
ホーメイの音色と音量の両方で、です。
そして、このレッスンを通して、ホーメイを習得する上で、ある大きなコツがある事に気づきました。
そのコツとは、、、、
コツは2つあります。
第1は、
ホーメイの本場”トゥバ”の”トゥバ人ぽさ”が大事だということです。
どういう事かというと、私はホーメイをやる上で、この”トゥバっぽさ”をなるべく回避していました。
というのは、私が発声コーチと並行して、行なっているボイスパフォーマー活動においては、
複数の伝統民俗音楽の特殊発声を使い分けて、オリジナルの表現をする、という事をやってきていたので、
”本場っぽい音色”を大事にしつつも、あまりにも”本場色が強くならないよう”心がけていたからです。
だから、本場のホーメイ歌手の、ホーメイをやる時に口を尖らせる所作もあえてやらないようにしてました。
それは、複数の特殊発声を使い分ける上で、顔を常にポーカーフェース、ニュートラルな状態にしていた、という事とも関係があります。
ただ、それが、トゥバっぽいホーメイ、特にカルグラを出す時の弊害になっていたことがホーメイを”再獲得”する過程で分かりました
実は、あの回避していた口を尖らせる所作などの、唇や顎の使い方がとても重要だったのです
トゥバのホーメイの名人たちの映像を見ると分かりますが、ホーメイをやる時に口を尖らせていない人は一人もいません。
カルグラはカルグラで、また独特の唇と顎の使い方をしますし、
それもトゥバ人ホーメイ歌手の間は勿論のこと上手な日本人ホーメイ歌手にも共通しているのです。
つまり、音色やテクニック的に、他に類を見ないトゥバのホーメイを出すには、あの唇、顎などの「口の動かし方」が重要だったのです。
私が避けていたトゥバのホーメイの「口の動かし方」は伝統武術における「型」のようなもので、必然性があったのです。
◆
では2つ目のコツは何か。
これも初学者、特に独学でやろうとする人が陥りがちなポイントです。
ホーメイをはじめ、伝統的民俗音楽の特殊発声の習得プロセスは、日本ではほとんど知られていない”マイナーな外国語の発音と会話”の習得プロセスとほとんど同じです。
このように解釈すると、その習得のプロセスにおいて、大きく間違える事はかなり少なくなります。
具体的に言うと
・お手本が絶対に必要
・外国語なので、日本語の発音はあまり参考にならない
・日本語に無い発音に関しては、現地の人のをお手本に、ひたすら真似する以外の練習方法がない
・ある一定期間、特定の頻度で、適切な回数の練習をしないといけない
などなど、、、
特に大事なのは、
・定期的に、現地の人などの専門家からフィードバックを貰わないと上達できない
という点です。
マイナーな言語なので、周りにその言語を喋る人もいないし、日本語の情報も極端に少ない。練習していても、果たして自分の発音が正しいのか確証が得られません。
もしあなたが独学でしか練習してきておらず、自分の発音の正しさに何ら疑いがなく自信満々な場合は、よほどの天才か、勘違いヤローのどちらかです。
外国語なら、専門家からアドバイスをもらう事に躊躇はないですよね?
トゥバっぽいホーメイを目指すなら、全く同じです。
専門家からの適切なフィードバックが必要不可欠です。
私は、キャリアの初期の頃は、トゥバで行われたホーメイコンテストにおいて、グループ部門で2位を受賞したことや、来日したホーメイ歌手からの個人レッスンを受けることで、自分がやっているホーメイの発音の確かさを確認してきました。
その後、しばらくはそのようなフィードバックを受ける機会は無かったのですが、
昨年、ホーメイが出なくなった事で、久々に専門家からフィードバックを貰う事ですぐに不調から抜け出せました。
そしてつくづく「もっと早くフィードバック貰えば良かった、、、(苦笑)」と思ったものです。
是非、あなたもホーメイをマイナーな外国語と解釈して練習を計画してみてください。
ただし、伝統的民俗音楽の特殊発声の習得が難しい理由はこれだけではありません。
ホーメイをはじめとした、伝統的民俗音楽の特殊発声の習得が難しいもう1つの理由について解説します
◆
現代は「大量情報化時代」と言われてます。
現代人が1日に触れる情報量は「江戸時代の一年分」「平安時代の一生分」と言われています。
ですが、私はこの意見については追記が必要だと思っています。
「視覚情報」に関しては確かにそうでしょう。インターネット、携帯機器の発達、流通で
未曾有の情報を”目にする”ようになりました。
ですが、人間が得る情報は、視覚だけではありません。いわゆる「五感」があります。
上記の「情報」は、完全に「視覚情報」に偏っているため、現代は「大偏在情報化時代」と言い換えた良いと思います。
たった100年前を想像してみましょう。家の中が夜もずっと明るい、なんてことは、一般庶民にはあり得ないことでした。外は、いわずもがな、です。
そして、実は暗かったのは夜だけではありません。
日本の1年間の平均日照時間は1850時間。1年の総時間は8760時間。1年の日照時間の割合は、実に21%です。寝ている時間を除いたとしても、31%にしかなりません。
つまり、たった100年前までは、「起きている間の7割」は暗かったのです。
そうなると、視覚情報だけに頼る訳にはいきませんよね?暗い中では、視覚以外の感覚を鋭敏にせざるを得ません。
そして人類は、そのようにして30万年近く生き延びてきたのです。
と、今まで説明した通り、コエダイで扱う伝統的民俗音楽の特殊発声は視覚情報に偏在していない、5感をフル活用していた人たちが生み出した芸能・技術です。現代的な視覚情報を頼らずに生み出し、伝えられ、発展してきました。
現代と100年より前の違いはそれだけではありません。
もう全部違います笑
別の種と言ってもいいぐらい、全然違う生活をしています。
衣食住の全部が違います。思考・宗教も全部違います。社会システムや自然との関わりも全然違います。
だから、頭も体も全然別物、と考えた方が良いと思います。
そして、それこそが、現代人の私たちが、現代人の頭と体で、昔の人たちの頭と体で作り上げた伝統的民俗音楽の特殊発声を習得するのが難しい理由なのです。
◆
ただし、そのギャップを埋める事も可能です。というか、上記のギャップを認識できれば対策を立てる事ができます。そしてコエダイでは、そのギャップを埋める事に成功しました。
では、どのようにしてそのギャップを埋めるか。
その理由は、
・身体的なワークをテキストで解説しようとすると、とてつもなく長くなってしまう笑
のと、
・そもそも、ワークは読むものではなく、”やる”ものなので、テキストで伝える意義があまりないのと
・このギャップの埋め方は、「コエダイの真髄」とも言える内容なので、それを無料でお伝えすることは、すでにコストを払い、現在進行形で頑張って練習している生徒さんたちに不義理を働くことになります。
なので、ギャップの埋め方について、つまり「コエダイの真髄」について丁寧に説明する1Day講座を企画しました。
日時;7月22日 土曜日 10時〜17時(ランチ休憩あり)
場所;新宿区orZOOM(オンライン参加用)
※会場詳細は申し込まれた方にお伝えします
企画・運営・講師;
徳久ウィリアム
予定内容;
・<最新版>トゥバっぽいカルグラを習得するためのロードマップの詳細な解説
・〜ロードマップに基づいたワークの実践&個別アドバイス
・3ヶ月グループレッスンのご案内
私がホーメイの本場「トゥバ共和国」に行った時は、準備に半年、そして40万円弱かかりました。
モンゴルに3ヶ月間、音楽留学した時は100万円用意しました。これらのお金は、私がブラック企業で寝ずに1年働いて貯めたお金です。
2019年2月に仮声帯発声を使う(!)、伝統的な合唱が存在するイタリア・サルデニア島に行った時には、20万円程度でした。
ですが、それまでのプロセスが今までで一番大変だったこと、それでもこの金額で余りあるほどの成果を得られたのは、20年のキャリアがあったから、という事は冒頭に書いた通りです。
情報だけならインターネットで簡単に手に入る時代です。でも断言しますが、youtubeで「ホーミー やり方」で検索しても、間違った情報しかありません。
インターネットには、そんな玉石混交の情報、いやむしろ石の方が溢れかえっています。なので現代では、ちゃんと玉を紹介できるキュレーターの存在価値が上がっているのです。
また、検索して少し情報が出てくるだけまだマシですが「ホーメイ 本場っぽいやり方」で検索しても私が過去に発信した情報以外は何も出てきません。そして待っていても、おそらくはいつまでも出てこないと予測できます。
これらの講座で扱うのは、そんな内容ばかりです。
もしアナタが実際に行って基礎的な事だけでも習うためには、1ジャンル100万円くらいのコストと、準備を含め、半年近い時間がかかるの間違いありません。
それを手にしてもらうので、税抜きで100万円としました。
でも、そうすると、アナタが「ブラック企業で寝ずに1年働いて貯め」ないと、受けられない可能性があります。
だから、とても悩みました・・・
半分の50万円にしようか、
1/3の30万円。。。
うーん。。。。
もう一度あなたが得られる長期的なメリットを読んでみましょう
本講座は、グループ集合型の講義です。なんとか受けやすい金額にしたい、一人でも多くトビラを開けて欲しい。。。
そこで、
正価 13万8千円(税込)
にしました。
ただし、やはり多くの人に見て欲しい気持ちはあります。
さらに!6月は私の誕生月という事で、日頃の感謝も込めて、特価、特典付きででご提供します!
ただし、特価は7月10日までのお申し込みまでです。→7月13日まで延期します
特価(特典付き!) 6万9千800円(税込)
大学には入試があるように、今回の1Day講座も参加資格が必要です。
それは、、、、
あなた自身がカルグラを演奏している様子を動画で送ってください
もちろん、これは公開はしません。
そして送ってもらえたら、必ず添削してコメントを返信します。
なぜ、こんな事をやるのかというと、あなたのやる気を測りたいからです。
私の特殊発声コーチとしての活動を「声の大学=コエダイ」と呼んでいる通り、この講座では24年のキャリアの中で得た、大学レベル、いや日本の音楽の大学ではどこも教えていない事をお伝えします。しかも本番で使える、実践性の高い内容にまで落とし込んでいます。
もちろん、ホーメイを趣味でやりたい人を否定する訳ではありませんし、ホーメイに関していえば、日本人はみな初心者です。だからレベルは問いません。
が、本気度は問わせてください。
繰り返しになりますがレベルは問いません。あなたの”姿勢”を見たいだけです。
なので、学ぶ気がないな、とこちらで判断した方は参加をお断りします。
その場合は全額返金します。
下記「お申し込みフォーム」でお申し込み後、届くメールに、動画を送る方法が書かれていますので、その手順で動画を送ってください。
(気軽に趣味でやりたい、という場合は、毎週月曜15時から開催しているオンライングループレッスンクラスにご参加ください)
録画版の正価はリアル参加正価の半額の
69000円(税込)
でご提供します。
ただし、こちらも7月13日までのお申し込みで、
特価の半額の34900円(税込)にします。
なお、特典はつきません。
また、購入資格は問いません。
録画版のお申込みは、下記の
<録画版>トゥバっぽいカルグラ1Day講座用お申込みフォーム
リンクからお申込みください
↓↓↓
https://t-william.net/np/usf/765tl2wtscpn46uK.html
お申し込み後、すぐにお支払い方法に関する内容が書かれたメールが届きます。もしメールが届かない場合は、迷惑メールフォルダをご確認ください。もしそれでもメールが見つからない場合は、下記メールアドレスにご一報ください
info@t-william.net
お支払い方法はクレジットカード(Paypal)と、銀行振り込みの2種類です。決済は2営業日以内にお願いします。
ご希望のお支払い方法でのご決済後、土日祝日をのぞく、1両日中に、決済の確認に関するメールが届きます。
ホーミーを説明する際に使われる「仮声帯発声」というワード。
20年前はほとんど誰も知らなかったのに、最近はボイストレーナーの間で「仮声帯発声」がもはや一般的なワードになっています(とはいえ、一般的な認知度は全然ですがw)
その証拠に、現在、「仮声帯発声」でyoutubeを検索すると、たくさんの「やり方動画」が表示されます
そして、多くの動画の中で、
「仮声帯発声を練習することが、普段の発声にも役立つ」
と解説されてるんです。これまた嬉しい限りです!
ただ、上記のyoutubeの仮声帯発声のやり方解説動画をみても、やはり伝統と歴史がある分、ホーミーの方が音的に洗練されているし喉の負担はより少ない。
喉の負担が少なければ長く練習できる。
という訳で、普段の声をよくするためにも、ホーミーなどの特殊発声を練習しましょう!
お申し込み後、すぐにお支払い方法に関する内容が書かれたメールが届きます。もしメールが届かない場合は、迷惑メールフォルダをご確認ください。もしそれでもメールが見つからない場合は、下記メールアドレスにご一報ください
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